さまざまな働き方がある介護職ですが、フリーランスや正社員、パートなどに関わらず共通して注意したほうが良いことがあります。
それは、高齢者の介助に携わる際、利用者に嫌われないよう意識し行動することです。
当たり前と思われる方もいるかもしれませんが、実際、介護職としての介助の知識や技術は優れているのに、利用者の方から嫌われてしまい仕事に悪影響が出る例は珍しくありません。
嫌われる原因は様々ですが、特に注意したいのは、表情が強張っているなどの理由で近寄りがたい雰囲気がある、歩調を合わせるなどの利用者に対する配慮が足りていない、などです。
もちろん、利用者に媚びれば良いというものではなく、安易に媚びると、それを見透かされて逆効果になる恐れがあります。
利用者の前でのみ態度を取り繕うのではなく、普段からポジティブな気持ちで仕事に取り組み、笑顔を作れるようにするのが良いでしょう。
そして、利用者から信頼されるためには、要望にできる限り素早く対応することも欠かせません。
認知症を患っている方の介護を行っていると、そこまで気を配る必要はないのではと感じることがあるかもしれません。
しかし、これは大きな間違いで、認知症を患っている人は記憶を司る海馬の機能が低下しているものの、介助の担当者に対する感情はずっと残ります。
介助の担当者の名前や、過去に話したことは忘れてしまっても、個人に対する好意的な感情、否定的な感情は消えないので、配慮不足などの理由で否定的な感情を持たれると、関係性に大きな悪影響が出かねません。
長く介護に関わっていきたいのであれば、認知症を患っている、患っていないに関わらず、利用者への配慮を忘れないようにしてください。